なか日記

一度きりの人生、楽しく生きよう。

『朝2時起きで、何でもできる!(枝廣淳子)』を読んで

最近、早起き(3:00~4:00)を習慣化しているのですが、そのことをFacebookに書いたら、@さんがそっとリンクを貼り付けてくれてました。

枝廣淳子さんのことを全く知らなかったので、「朝2時に起きたら静かだし、頭はクリアだし、良いことだらけですよ~」的な本なんだろうなぁと想像しながらAmazonでポチっとな。

朝2時起きで、なんでもできる!

朝2時起きで、なんでもできる!

届いた本を読んでみて、予想を完全に裏切られました。

朝2時起きのことが殆ど書かれてない!

全部で240ページ弱ありますが、きっと、2時起きについて書かれているのは5ペーくらいなんじゃないかな。もっと書かれてたのかも知れませんが、全く頭に残ってない。それくらい、それ以外の内容にインパクトがあったということかも知れません。

ビジョニングとマネジメントシステム

残りはというと、ビジョニングとマネジメントシステムについて、枝廣さんの考えや経験について多く語られています。

ざっくりまとめると・・・

ビジョニングとバックキャスティング

将来、自分がどうなっていたいかを明確にするビジョニング。そして、そのビジョンに到達するために、逆算してどの時点で何ができていたら良いかを設定して、それに対してどうアプローチしていくか考える(バックキャスティング)。

闇雲に今できることをがんばるのではなく、将来への筋道を立てて今がんばるという事ですね。

マネジメントシステム

マネジメントというと難しそうに聞こえますが、要は自分のモチベーションをどう維持していくかということになります。

「小さな目標を積み重ねる」、「活動の記録を付ける」、「頻繁に振り返る」そういったことで、自分が以前と比べて着実に前に進んでいるのがわかるようにする。

他にも、「目的と手段を取り違えない」ということで、目的の為の手段なので自分に合わないと思ったら別の方法に切り替える。

説得力

枝廣さんの「2年間で同時通訳者になる」という目標に対してどう考えて、どのように行動したか。そしてそれがどんな風な効果をもたらしたのかが書かれています。

他の本に書かれているような内容*1と被るものもありますが、それはそれだけ普遍的な原則ということなので、あらためて再確認できてよかった。

また、いわゆるハウツー本とは完全に異なるのが枝廣さんの実体験を元にしているということ。実践している人が書いてるので説得力というか、腑に落ちる度合いが違います。

2時起きの効果

冒頭、「2時起きのことが殆ど書かれてない」と書きましたが、全体のインパクトで言うとそんな感じがするというだけで、2時起きのメリットもちゃんと書かれています。

枝廣さんは

[できる仕事の量]=[時間]×[集中度]

であり、2時に起きて7時には仕事に行く準備を始めないといけないという、限られた時間の中で仕事をこなすには、集中度を上げるしかない。と書かれています。

私にとっては、この集中度を上げる訓練と、いかにやるべきことを取捨選択するかという計画性の訓練が2時起きのメリットなのではと感じました。

書かれてはいませんが、夜更かしするよりもしっかり寝て起きてからの方が頭が冴えてるとか、邪魔が入りにくいといったメリットはもちろんあると思います。

枝廣さんについて

同時通訳者を目指し、実現した枝廣さんはその後、環境に関する活動をしたり、本の翻訳だけでなくご自身で本を書かれたりされています(この辺の経緯も『朝2時起きで、何でもできる!』の中に書いてあります)。

先日、新しい本を出されたようです。Kindle版も同時に出ているので今度読んでみようと思います。

レジリエンスとは何か―何があっても折れないこころ、暮らし、地域、社会をつくる

レジリエンスとは何か―何があっても折れないこころ、暮らし、地域、社会をつくる

また、イーズ未来共創フォーラムという団体(コミュニティ?会社?)も運営されています。

www.es-inc.jp

『朝2時起きで、何でもできる!』の続編も出てるんですね。これも読んでみよう。

朝2時起きで、なんでもできる!2

朝2時起きで、なんでもできる!2

朝2時起きで、なんでもできる!3

朝2時起きで、なんでもできる!3

最後に

こういった人の考えや経験を元にした本を読むべきだなぁと感じました。ハウツー本だけ読んでも「○○すべきだ」という教科書的な知識しか得られないというか、なんというか。

いろんな人の本を読んだ上で、普遍的な原則をおさらいする意味でハウツー本を読むなら良いのかなとも思いますが、その頃には定着しててハウツー本いらないかもと思ったり。

いろいろ考えるきっかけをくれた@さん、ありがとうございました。

それにしても、この手のブログはですます調では書きづらいな…

*1:「PDCAのサイクル」とか「課題の分離」とか