なか日記

一度きりの人生、楽しく生きよう。

経営者と従業員の温度差

Webを徘徊してたら、社長がこんな話をしたっていう話を見かけた。

皆さん、もっと会社をよくしていきましょう。
そのためには各個人のスキルアップ、努力が非常に重要です。
会社の飛躍のためには通常業務が詰まってても新しいことをどんどんやって行きましょう。
時間は遊ぶ時間や睡眠時間を削ればいくらでも作り出せます。

photo by lengda

感じる違和感

経営者が従業員に同じ価値観(「会社のためにしっかり働けよ」感)を求めるのはちょっと違和感を感じる。

「自分の会社」という思いの強い経営者*1にとって、まさに会社は自分の一部といって良いだろう。なので、会社のために人生を捧げることができるかもしれない。

一方、従業員は「会社は自分の一部」と考えることができるだろうか。従業員が100人居たら100人の考え方、人生がある。仕事重視の人も居れば、家族重視、それ以外の活動を重視してる人だって居る。

「もっと仕事のことを日頃から考えて欲しい」と言いたいのかもしれないが、「遊ぶ時間や寝る時間を削って会社の為の時間を作る」という考え方はちょっと賛同できない。

仕事以外の時間も重要

当然だけど、寝る時間は超重要。睡眠不足だと仕事のミスは増えるし、最悪死に繋がることだってある。全く会社のためにならないよね。

遊ぶ時間だって大事だ。会社と関係ない人達と呑みに行って話をすることで、新しい情報を仕入れたり、モチベーションを上げることができたり。休日に運動することで心身共にリフレッシュしたり。

それに、仕事してない(会社に居ない)時間であっても、頭の中では自分が抱えている仕事上の問題について考えたり、ふとした事をきっかけにひらめいたりすることもある。

空けた時間を家族と過ごす時間に割り当てるのも大事だよね。なんだかんだいって、最後に残るのは家族だし。

時間の確保

冒頭の話のように、「新しいことをするための時間がない」ならば、定時間内で時間を確保できるように促すのが経営者の役割なのではないだろうか。

Googleの20%ルールとか、まさにそれなのではないかと思う。

www.nikkeibp.co.jp

カリスマかインセンティブかビジョン

会社のために一定量以上ガンガン働いて貰いたいというのであれば、経営者のカリスマか魅力的なインセンティブやビジョンしかないんじゃないかと思ったりする。

もしくは地道な洗脳か。でも、それはブラックなのでアカンよね。

いずれにせよ、経営者の頭の中にあるビジョンや会社、社員等に対する思いを十分に伝えずに冒頭の話をしちゃうのは逆に社員のモチベーションを下げるだけなんじゃないかな。

追記(2015/05/06)

Googleの20%ルールについて指摘を頂きました。勤務時間8時間の20%というわけではないようです。

 ただし、通常の業務についても一定の生産性目標が定められており、エリック・シュミットらも「実際には夜や週末を使って『20%ルール』のプロジェクトをする社員も多いので、『120%ルール』といったほうが妥当かもしれない」と述べているように、実質的にはプラス20%となっているという側面がある。しかし、それでもなお、それが面白いと思えるものなら、それが活力となり他の仕事もがんばれるようになることはあるだろう。
MBA講座:米Googleの「20%ルール」がGmailやGoogleマップを生み出せた心理学的な理由とは?(西條剛央連載第8回) | BizCOLLEGE <日経BPnet>

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*1:創業社長とか