- 作者: 竹内エリカ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 中経出版
- 発売日: 2014/11/06
- メディア: Kindle版
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「一生を決める」なんて書かれると、たとえそれが本当だったとしても親には余計なプレッシャーがかかるのでどうかなと思うが、何となく手にとって読んでみた。
目次
第0章 0歳は「好奇心」を育てる
第1章 1歳は「やる気」を育てる
第2章 2歳は「集中力」を育てる
第3章 3歳は「自立心」を育てる
第4章 4歳は「我慢する心」を育てる
第5章 5歳は「思いやりの心」を育てる
第6章 6歳は「自信」を育てる
読んでみて
「男の子は失敗して、経験を重ねることで成長する」この一言につきる。「やりたい」という気持ちを大切に育ててやればいい。危ないなら、危なくないようにしてやらせてみる。余計に手間はかかるけど、ぐっとこらえて手伝いの申し出を受け入れる。当たり前のことだけど、ついつい自分の安心感や効率を優先してしまいがちになってしまう。
そんなことをあらためて見直すきっかけになるのではと思う。
ステップ
目次にあるように年齢別に段階を踏んでそれぞれの力を育ててあげましょうといった内容になっている。しかし、これが正解というわけではなく、あくまで目安であり、さらには一つの(筆者の)考えであることを意識しておく必要がある。
本文にはプラスマイナス1歳の幅を持たせて考えたのでいいとか、前のステップに戻ってやり直してあげればいいよって言っている。
男の子の性質
タイトルにもあるように、本書は「男の子」に特化して書かれている。「女の子はこうだけど、男の子はこういう性質がある。たからこういう風に考えたら、関わったらいいよ」という感じ。
男の子は女の子より、やる気をくじかれやすい性質があるのです。人から指示されたり、禁止されたりすると、とたんにやる気がなくなってしまうのです 位置№416
集中出来る環境を与える
人の集中力は、「楽しい」「できた」「わかった」という3つの段階を繰り返すことで生まれます。それをサポートしてあげるといいのです。自分で考えて集中している姿勢が見られたら、口をはさむのをやめそっと一人にさせてあげましょう。集中とは自分一人で取り組む姿勢です。とにかく一つのことに長く取り組む環境をつくってあげてください。 位置№592
ついついうれしくなって、「なにしてるん?」とか声を掛けてしまうこともあるので、その辺はぐっとこらえるのがよさそう。
お母さんが服や靴を汚されたくないのなら、「服や靴が汚れたら自分で洗ってね」とその意思をしっかり伝えてくださいと言いました。ここで、「汚さないでね」とは言わないでください。あくまでも、自分の行動に責任をとらせることが目的ですから、むしろ汚して洗う人の苦労を知るべきですし、そうした経験の末に自分の意思で汚さないようになるからです。 位置№777
基本的なスタンスは「いいぞ、もっとやれ。すきなようにしていいよ。」であるがその結果、自分が何をしないといけないかははっきり伝えておく。
待てる子にするためのポイント
ポイントは必ず「いいよ」と一度受け入れたあとに、今すぐではなく少し待てる程度の具体的な時間や日にちをはっきりと言うことです。「だめ」と言われると子どももむきになって自分の主張を貫こうとしますが、「いいよ」と言われてしまうと反抗心が弱まります。 位置№945
自分の傾向として、真正面から「だめ」とか「それはいや」って言ってしまう。そして息子とお互いむきになって主張し合ってしまうので、この辺の余裕は持ちたいところ。どっちが子どもやっていう話ではあるが…
子どもが疲れたからおんぶしてほしいと思うのは、今までの経験の中で、疲れてだだをこねたときに、おんぶをしてもらってうれしかった経験があるからです。そして疲れたときの解決策として、おんぶしてもらうという1つの選択肢しか知らないのです。 位置№981
たくましい男の子にしたければ、何でも人のせいにせず自分で乗り越えられる力を育てなくてはいけません。子どもはまだまだ経験が未熟で時にちょっとした大人の手助けが必要です。そのちょっとした手助けが「小さな提案を一つしてあげる」という方法なのです。 位置№992
疲れたなら、おんぶではなく「ちょっと休もうか」と提案してみる。そんな感じ。
「ほら、ありがとうは?」じゃない
本当に心から「ありがとう」を言える子どもは、人から「ありがとう」を言われて、心からこの人のためにもっとやさしくしたいと思った経験がある子です。本当に心から「ごめんなさい」を言える子どもは、人から「ごめんなさい」を言われて公正な姿勢がどれだけすがすがしいかを心から感じた経験がある子です。普段の生活の中で大人が自ら心のこもった「ありがとう」「ごめんなさい」を使うよう心がけてください。Read more at location 1093 位置№1093
子どもが挨拶やお礼を言わない時、「おはようございますは?」とか「ありがとうは?」って言わないことにしている。言わせるということは「強制すること」。その子の本心ではないので、ストレスになる。続けていれば言うようになるかもしれないが、親が居ない(監視の目がない)時、果たして言うだろうか?
親が挨拶しているのを見て、自分もやってみて「あ、なんか気持ちいいな」っていう気づきがあって初めて本当の挨拶ができるようになると思う。
お父さんの「ごめんなさい」は子どもにとって大きな意味があります。 子どもに自分の過ちを認め、真摯に生きてもらいたいと願うのなら、まずはお父さんが堂々と「ありがとう」「ごめんなさい」と言ってあげてください。 位置№1137
褒めるのではなく、関心を示す
存在感を発揮し、子どもの成長を後押しできるのにとっても有効で、しかも簡単な方法があります。 それは関心を示すことです。 具体的には毎日子どもと顔を合わせたときに、とにかく子どもについて気づいたことを口に出して言ってみてください。例えばこんな感じです。 「今日は青い服だね」 位置№1200
「青い服がかっこいいね」というとほめたことになりますが、「今日は青い服だね」「青い服が涼しげだね」といったように、単に気がついた変化を言葉にしたものや、感想を加えたものが有効です。 これは相手に「いつも見ているよ」「いつも気にかけているよ」という重要なメッセージを送ることになります。人は気にかけてもらっているということだけで、それをよりどころに努力する姿勢を身に付けることができます。 位置№1211
まとめ
まぁ、「当たり前のこと」と言ってしまえばそうかもしれないが、無意識でやっていることを改めて意識することが出来るのはいいんじゃないかと思う。
個人的には今までの自分を振り返ることができたので、読んだ価値はあった。
お母さんにとって、男の子は全く想像出来ない生物なのかもしれない。「意味の分からないことして喜んでるし何なんだこの生物は?」みたいな。そんなことを感じているお母さんが読んでみると少しは「男の子」という生き物への理解が深まり、自分が楽になる対処ができるようになるのではないかと思う。
おしまい。