さわってわかる機械学習 Azure Machine Learning実践ガイド(日経BP Next ICT選書)
- 作者: FIXER,大澤文孝
- 出版社/メーカー: 日経BP
- 発売日: 2016/05/31
- メディア: Kindle版
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Azureで機械学習サービスが提供され始めてもう何年になるんだろう?3年くらい?
以前、誰かが使ってるのをチラ見したけど、なんかボックスに線を繋いで何かをするんだよね?
くらいの認識しかなく、使い方というよりは「どう使えるのか」さえあまり良くわかってなかった。
以前、『人工知能は人間を超えるか』を読んで、人工知能の歴史や機械学習、ディープラーニングがどんなものかは何となくわかったつもりになってるけど、具体的な利用シーンがピンときてないんじゃぁ恥ずかしいやん。
というわけで、入りやすそうな本書を手にとって*1みた。
目次
第1章 とにかく機械学習が何かを知る
第2章 実践:データを集めよう
第3章 Azure Machine Learningで機械学習モデルを作ろう
第4章 実践編① 回帰分析を使ってデータを予測する
第5章 実践編② 作った回帰分析モデルを使ってみる
第6章 実践編③ 予測精度を向上する
第7章 実践編④ 統計分類で判定する
第8章 実践編⑤ クラスタリングで似たものを判定する
第9章 実践:実験結果を活用しよう
第10章 実践:どんどん賢くさせよう
Appendix A Azure Machine Learningを利用する方法
読んでみて
冒頭に書かれているとおり、説明はそこそこにして実践形式でやりたいこと、どういう分析を行うか、Azure ML上での設定・利用方法が詳しく書かれている。
本書の狙いは、機械学習をバズワードにすることなく現実のビジネスで利用し、商品やサービスに変えていくことです。アカデミックな価値の追求は目指していません。読者の皆さんが機械学習を【利用】【活用】できるようにし、時代の大きな変革期に遅れず、あるいはリードできるようにしていくことが本書の目的です。エンジニアの方々やビジネスの現場にいる皆さんが、機械学習を使って新しいサービスを作り出したり、見つけられなかった視点をデータから見つけられたりできることを目指しています。 location 54
バックグラウンドとして、回帰分析などについての知識があればよりわかりやすいだろうが、なくても十分理解できる内容になっている。本書で扱ってない回帰分析モジュールももちろんあるので、まずはざっくり概要を知っておいて、詳細については別途勉強するのがいいだろう。
どんな風に使うの?というのがスクリーンショット付きで解説されていて、操作に戸惑うことがないように書かれている。
個人的には『人工知能は人間を超えるか』を先に読んでおくともっと面白いと思う*2。この本は人工知能研究の専門家である松尾豊氏が一般の人にもわかりやすいように書いた本なので読みやすい。人工知能の歴史や原理をざっくり知った上で、それがWebサービスとしてどう提供されているかを本書で体験すると、面白さも増すはずである。
- 作者: 松尾豊
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2015/03/10
- メディア: Kindle版
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なお、本書で紹介されているが、「Microsoft Azure Machine Learning チートシート」なるものが提供されている。本格的に使用する際には参照するといいかもしれない。
まとめ
これで一つ目のステップをクリアした。
一番の問題は「何を学習させてどう使うか」だなぁ。そして、次に「最初の学習データをどう集めるか」という問題にぶち当たるんだろう。きっと。
おしまい。