
ウェブはバカと暇人のもの?現場からのネット敗北宣言? (光文社新書)
- 作者: 中川淳一郎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2013/12/13
- メディア: Kindle版
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この前読んだ*1「読書で賢く生きる。」で知った中川淳一郎さんの本。
読みっぱなしでブログ書ききってなかった。
目次
第1章 ネットのヘビーユーザーは、やっぱり「暇人」
第2章 現場で学んだ「ネットユーザーとの付き合い方」
第3章 ネットで流行るのは結局「テレビネタ」
第4章 企業はネットに期待しすぎるな
第5章 ネットはあなたの人生をなにも変えない
読んでみて
私が初めてインターネットに触れたのは大学に入ってからだった。その頃は学術関係で構築されたネットワークが徐々に一般でも使えるようになり始めた頃。初めて触ったブラウザはMosaicで、家ではモデムでダイアルアップ接続してたのが懐かしい。
そんな話はさておき、本書ではインターネットの素晴らしいところではなく、「まぁ、ネットなんて所詮そんなもんだよね」といったことが書かれている。
ちょっとしたことを全力で叩くクレーマー、日常のどうでもいいことを書き散らかすブログやSNS*2など、価値のないことに何時間費やしてんの?みたいな語り口はなかなか毒が効いてておもしろい。
また、その時々のネットで話題になった出来事(炎上ネタ)を紹介し、その考察も書かれているが結局のところ、「ネットユーザーがバカだから仕方ない」みたいなところに落ち着いている。これは読んでいてニヤニヤせずにはいられなかった。
結局、ネットをひと言で現すなら、本文に書いてあるこういうことなのだろう。
ネットは暇つぶしの場であり、人々が自由に雑談をする場所なのである。放課後の教室や、居酒屋のような場所なのである。
そして、誰でも情報にアクセスできるが故に炎上しやすい。お金を払って情報を得る必要のある雑誌などとは大きく違うところだろう。
この本を読んで、ネットの裏側というか、本質を知っておけば炎上しているのを端から眺めて楽しんだり、自分に対するネガティブコメントなどにも冷静にスルーできるような気がする。
それにしても、「バカ」という言葉が何回出てきたことか。歯に衣着せない書きっぷりが気持ちよく、おもしろい本だった。
おしまい。
*1:『 読書で賢く生きる。』 中川純一郎、漆原直行、山本一郎 - なか日記
*2:聞こえない聞こえないあーあー