なか日記

一度きりの人生、楽しく生きよう。

『人工知能は人間を超えるか』 松尾 豊

人工知能は人間を超えるか (角川EPUB選書)

人工知能は人間を超えるか (角川EPUB選書)

セールで99円で買った本。

人工知能といえば、ナイト2000の「K.I.I.T.」だよね。最近でいうと「りんな」かな。一番よく知られているのは「ドラえもん」か。まぁ、いいや。

最近、機械学習とかディープラーニングとか、コンピュータに学習させて、それを手軽に利用できる環境が整いつつある。Azureでいうと、Machine Learningというサービスがあるし、それを使ってごにょごにょってしてみてる人もいる。

詳しいことはわからないけど、その入り口として、現状を知りたいと思って手に取った。

目次

序章 広がる人工知能--人工知能は人類を滅ぼすか
第1章 人工知能とは何か--専門家と世間の認識のズレ
第2章 「推論」と「探索」の時代--第1次AIブーム
第3章 「知識」を入れると賢くなる--第2次AIブーム
第4章 「機械学習」の静かな広がり--第3次AIブーム①
第5章 静寂を破る「ディープラーニング」--第3次AIブーム②
第6章 人工知能は人間を超えるか--ディープラーニングの先にあるもの
終章 変わりゆく世界--産業・社会への影響と戦略

読んでみて

どれが最先端の技術で、どれが昔からある技術なのか。本書を読めば、それを見極める「勘どころ」をつかむことができるはずだ。 位置No.353

目次や序文にも書かれているように、過去どんなブームがあって今の状況がどうなっているのかを知ることができた。

コンピューターが与えられたデータを元に自分で答え合わせをして精度を高めたり、データの特徴を自ら発見して利用することができるのが現在の状況。

顔認識を例に取ると、もちろん人間は顔を認識できる。しかし、「どういう理屈(ロジック)で認識できるの?」と言われると難しい。

初期の人工知能はその理屈をコンピューターに与えていた。しかし、最近は膨大なデータを与えて「これが顔だよ」って教えてあげると、コンピューターが自ら顔の特徴を見つけ出して判別できるようになる。そんな感じなんだろうなと理解した。

それもこれも研究によって理論が進歩した、そしてそれを実行できるだけの処理能力を獲得できたから。人間すごい!

本書にも書かれているが、今から約4年前の2012年、Googleがネコを認識できる人工知能を開発したというニュースがあった。人間は当たり前のようにネコを認識できるが、コンピューターが認識できるようになったことはものすごいニュースだったらしい。

ディープラーニングでは、このように「ちょっと違ったかもしれない過去」のデータをたくさんつくり、それを使って学習することで、「絶対に間違いではない」特徴量を見つけ出す。そして、「絶対に間違いではない」特徴量であるがゆえに、その特徴量を使った高次の特徴量も見つけることができるのである。 位置No.1663

何のことかわからないかもしれないけど、なんだかすごそうだよね(小並感)。

理屈はともあれ、研究開発は最先端を突っ走る研究者・技術者にお任せして、その成果を利用させてもらい世の中に役立てるのが自分にできる精一杯かなと思う。

「人工知能に興味があるけど、難しいことはよくわからないよ」という人や、「人工知能が発達したら、ターミネーターの世界みたいになるんじゃなね?」と不安で夜も眠れない人は読んでみるといいと思うよ。

おしまい。