なか日記

一度きりの人生、楽しく生きよう。

まだ2章序盤までしか読んでないけど、万年筆好き必読『メディコ・ペンナ』

妻が買いたい本があるというのでネットで注文しようとした際、どうせなら自分も何か本が買いたいなぁと物色していて見つけた本。

実は、まだまだ2章序盤までしか読んでないけど、面白い。

それについて、個人的な感想を書いていこうと思う。

蘇る記憶

舞台は神戸。

約、10年前まで関西に住んでおり、ちょくちょく神戸に遊びに行ってた。 なのでこの本に出てくる街並みがおぼろげながらも思い出されて懐かしい気分にさせてくれる。

JR三宮駅からはじまって、トアロード、生田神社、北野異人館などなど。

昔のことを思い出して懐かしむことができるのは、歳を取った人間の特権といえる。

実店舗とのオーバーラップ

神戸の街を歩いた記憶もあるが、この「神戸の万年筆屋」というのが「Pen and message. 」さんと重なってよりイメージが膨らんでいく。 万年筆を使い始めたのが関西から四国へ引っ越してからなので、お店に行ったことはないんだけど、「Pen and message. さんってこんな感じなのかなぁ」と想像するだけでもワクワクする。

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ちなみに、郵送でペン先の調整をして頂いたことはある。とても丁寧に対応して頂いていい思い出しかない。

万年筆への想い

「メディコ・ペンナ」というお店とその主人、バイトの大学生を中心に話が進んでいく。 もちろん、登場人物はどの人も万年筆との関係があり、想いがある。愛着がある人、ない人、大切に扱っている人、扱ってない人、など人それぞれ。

その中でも、万年筆を中心としたエピソードはいい。

バイトの大学生は大学入学祝いに親から万年筆をプレゼントされた。そのプレゼントに対する親の思いとか、過去のエピソード通して、親の気持ちに共感し「うんうん、わかるわかる。そんな事あったら俺も万年筆贈りたい」と思ったり。逆に大学生の考えや態度に「何でそんなこと考えるんや。父ちゃん悲しいで😭」とか。

もちろん危険性もあり

読んでて面白いだけじゃなく、危険性もある。これはある程度予想していたこと。

店員が万年筆の説明をするシーンがあるわけだけど、その説明がとてもこう・・・リアルというか、自分に勧められている気分になる(笑

個人的に、外国の万年筆は高いし日本語を書くなら国内メーカーの方が書きやすいかなというのであまりみないようにしていた。しかし、第1章からいきなりモンブランのマイスターシュテュック146,149の説明が始まり「なるほど、そういう違いがあるのか」と。

次の瞬間には「モンブラン 146」でググっている自分がいた。幸い、価格的に衝動買いできる値段ではなかったので大事には至らなかったが…読みかけの第二章冒頭では#3776 センチュリーが(これはまじでやばい

そういった危険性はあるものの、日頃万年筆を使っている人にとってはもちろん読んで楽しいし、自分の手持ちの万年筆をいっそう愛でるきっかけにもなると思う。

また、万年筆の沼に興味がある人にとっては優しく背中を押してくれる一冊になってるんじゃないかなと期待している(笑