なか日記

一度きりの人生、楽しく生きよう。

『勝ち続ける意志力 世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」』 梅原大吾

勝ち続ける意志力 世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」 (小学館101新書)

勝ち続ける意志力 世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」 (小学館101新書)

イケダハヤト氏がKindleのセールで安くなっているのを紹介していたのを見て、興味をそそられたので買った本。

ゲーム業界のことは全く知らないので、筆者の梅原大吾氏のことも知らなかった。

読み始めるとおもしろくて一気に読んだよ。

目次

プロローグ
第一章 そして、世界一になった
第二章 99.9%の人は勝ち続けられない
第三章 ゲームと絶望と麻雀と介護
第四章 目的と目標は違う
第五章 ゲームに感謝
エピローグ

読んでみて

「何の分野であれ、頂点を極める人はそれ相応の努力と悩み、軸を持ってるなぁ」と改めて感じた。まぁ、自分自信、そういったものがなさ過ぎるせいなのかもしれないけどね。

「所詮『ゲーム』なんでしょ。」なんて思っている人は読んでみるといい。

ゲームのみを通して得られたというわけではないかもしれないけど、人生において大切な考え方が筆者の経験と共に綴られている。

その考え方はいわゆる「ビジネス書」や「自己啓発本」に書かれていそうなことではある。しかし、「その人の経験から得られたもの」という現実感があるので私は本書のような本の方が好きだな。

自分がマーカー引いたところを適当に引用させてもらうと、

便利な技というのは応用が利かない。その技がすべて。つまり、自分自身は何も成長していない。システムに頼っているに過ぎず、自分は少しも工夫していない。だから、便利な技が通用しなくなったとき、技自体がなくなってしまったときにはどうすることもできない。
 一方で便利な技に頼らず、ゲームの本質を理解しようと努力してきた僕は、その技が使えなくても、キャラクターが変わっても、少しも動じることがない。

上っ面のハウツーだけ知っていても応用力は得られない。しっかりとした土台、基礎となる知識を蓄積することが重要だよね。

自分よりも上手い人の真似をしているうちに、その技がなんとか自分のものになる。真似した人と同じレベルになって初めて、自分なりの色を出せばいい。
 何かを身につけたいと思うのであれば、丁寧に、慎重に、基本を学ぶべきだ。下手なうちから独自の取り組み方をしたり、自由に伸び伸び練習したりすると、最終的に底の浅い仕上がりになってしまう。

いわゆる「守破離」。謙虚に師匠と仰ぐ人の技を盗み、自分のものにしていきたい。まずはそこから。

大きな変化、大きな成長を求めると、それを得られなかったとき、モチベーションが低下してしまう。だから1日1日、少しの変化で満足できる自分でありたい。継続することが大切だと感じる自分でありたい。

マネージメントの研修か何かで、「三人の男がレンガを積み上げています。この人に何をしていのか聞いた時、それぞれ、①レンガを積んでいます ②壁を作っています ③教会を作っています と答えました。一番モチベーションが高いのは誰?」という話があった。その時の答えは「③の人がモチベーション高いですよね。だからしっかりとメンバーとビジョンを共有しましょう。」みたいな話があった。

確かにそういう状況も存在しうるが、あまり先を見すぎると毎日の進捗で満足を得られないというデメリットもあるだろう。「毎日ちょっとした充実感を味わいつつ、一歩一歩進んでいける。」そんな生き方の方が幸せなのではないかと思う。

新しいものを否定しないこと。そして、新しいものから素直に学ぶ姿勢を忘れないこと。

歳を取ると結構こうなりがちな気がする。新しいものや若い人から積極的に学ぶ姿勢が大切。なので、今月も若い人と呑みに行く。

移り変わりの激しいゲーム業界において、僕たちのような古参の人間が、言い訳や逃避の戯言として「昔は……」などと言い始めたら、僕は絶対に耳を貸さない。そんな話に興味はない。それより、若いプレイヤーと戦う方が刺激になる。

確かに「昔は汎用機のテープの掛け替えを…」という話を聞くよりも、若いエンジニアから自分の知らない技術や情報を聞いたり、意見を交換する方が楽しい。なので、今月も若い人と呑みに行く。

僕にとって生きることとは、チャレンジし続けること、成長し続けることだ。成長を諦めて惰性で過ごす姿は、生きているとはいえ生き生きしているとは言えない。

「惰性で過ごす」、「しがみついて生きる」そんな生き方はしたくないもんだ。惰性で過ごすのは楽ではあるんだけど、後から振り返ったときに後悔すると思う。

おしまい。