この前読んだ、「大人のための読書の全技術 (中経出版)」で紹介されていた本。

- 作者: 羽生善治
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2012/10/01
- メディア: Kindle版
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羽生さんのことはあまり良く知らないし、将棋についてはさっぱりでしたが、いろんな人の本を読んだ方がいいかなと思っていたのと、KADOKAWA ビジネス実用書最大50%OFFフェア - なか日記でで安くなっていたので購入しました。
目次
第一章 勝機は誰にもある
第二章 直感の七割は正しい
第三章 勝負に生かす「集中力」
第四章 「選ぶ」情報、「捨てる」情報
第五章 才能とは、継続できる情熱である
羽生さんらしく、将棋の局面を例に挙げつつ、一般的な話で言い換え、自分の考えを書かれてます。
新しいものを吸収する姿勢
先入観や思い込みを持っていると、「違う手もあるのではないか」「ゼロに近いことに挑戦しよう」という考えは思い浮かばない。新しい考えを試み、理解していこうという気持ちも起こらない。私は、「こんなのはあり得ない」と思うのではなくて、理解していこう、吸収していこう、試してみようという気持ちや姿勢を、これから自分自身でも大事にしていかなくてはいけない、と強く思っている。
こんなすごい人でも、日々勉強の手を休めず、新しい知識を取り入れようとしている。自分なんかまだまだという気持ちになりました。
知識を自分のものにする
新しい技術を開発するのに、技術の解説書を読むことはプロセスとして大切だ。しかし、文献に書いてあることはすでに常識である。問題はそのあとだ。その先を目ざすには、自分で手を動かすことが知識に血肉を通わせることになる。現場で、あちらの方向、こちらの方向と試行錯誤を重ねるうちに、生きた知識が積み重なり、ステップアップする土台ができるのではないだろうか。
IT技術に関してもそうですが、技術書を読むだけでは「わかっている」だけで、「できる」わけではないですよね。もう一段上のステップに行くにはしっかりと手を動かしてやるのが大切なわけで、ここはとても共感するところでした。
歳を取ってからの戦略
羽生さんといえど、短時間で将棋を読む力は20代の頃より落ちていると感じられているそうです。
直感力は、それまでにいろいろ経験し、培ってきたことが脳の無意識の領域に詰まっており、それが浮かび上がってくるものだ。まったく偶然に、何もないところからパッと思い浮かぶものではない。たくさんの対局をし、「いい結果だった」「悪い結果だった」などの経験の積み重ねの中で、「こういうケースの場合はこう対応したほうがいい」という無意識の流れに沿って浮かび上がってくるものだと思っている。
20代よりも読む力が落ちる代わりに、それまでに培った経験によって無意識にできることが増えてくるというのもわかります。
プログラマーでいうと、コードを書くスピードは落ちるかも知れないけど、それまでの経験で注意しないといけないポイントが押さえられるとか、お客さんのニーズがしっかり理解できるとか、コードを書くスピードはマイナスだけど、それ以外の所で大きなプラスを加えることができる。その結果、トータルとしては早くて質の良いものが出来上がるという感じでしょうか。
羽生さんはこの本以外にもいろいろ本を出されていますので、そっちもチェックしてみたいと思います。この本の中で何度も出てきた「大局観」に関する本もあるので、まずはそれから読んでみようかなと思います。

- 作者: 羽生善治
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