なか日記

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子どもについガミガミ言ってしまう親へ 『子どもの本当の気持ちが見えるようになる本』 原坂 一郎

子どもの本当の気持ちが見えるようになる本

子どもの本当の気持ちが見えるようになる本

三歳にもなるとだいぶ言葉も達者になってきて、それなりにコミュニケーションもとれるし生意気な口もきくようになってくる。

しかし、その言葉がその子の考えていることをそのまま表現しているのかというと、そうではない。会話できるようになってきたとはいえ、やっと喋れるようになったばかり。語彙力や表現方法などまだまだ未熟なので、自分の思っていることをきちんと言葉にはできてない。

喋った言葉をそのまま受け取ってイライラしたり、ついガミガミ言ってしまって自己嫌悪に陥ったという心当たりは親なら誰でもあるんじゃないだろうか。 しかし、成長の段階やその気持ちを少しでも理解していたら、そんなことも少なくなるだろうと思ってこの本を手に取った。

目次

第1章 子どもの本当の思いが見えるようになったら…
第2章 大好きなお母さんに望むのは、たったこれだけ
第3章 「子どもの事情」がわかると怒る回数が減る
第4章 その「困った行動」にもちゃんとワケがある
第5章 「あなたが大好き」をもっと子どもに伝えるには

読んでみて

期待してた内容とはうらはらに、父親の母親の間にどうやっても超えられない差があることを痛感した。

小学校に上がるまでは子どもの頭の中は半分以上が「お母さん」のことでいっぱいらしい。それ以外の人のことは10%なんて書かれてる。その他大勢の10%の中に父親もまとめられているそうな。まじか。

確かにいざという時には母親の方に行くような気がする。

子どもというのは、父親からはワクワクドキドキする興奮的快感を、母親からは心が落ち着き、安定する快感を得ようとすると言われています。 位置No.353

なるほど。確かに遊ぶときには寄ってくるけど、寝るときはあまり寄ってこない。それなりに役割分担できているということなら、まぁいいか。

自分のことをわかってくれている」という思いが、子どもを落ち着かせ安心させます。自分のことを理解してくれる人を、人はより大好きになっていきます。より信頼するようになります。何かを言われたときも、聞く耳を持てるようになります。 位置No.395

子どもはいくらお金を出しても笑ってくれません。条件が必要なのです。その条件は2つ。大好きな人がそばにいるという条件と、そこが安心空間であるという条件です。 位置No.433

「すくすく子育て」で「子どもが『一緒に居てうれしい人』になって下さい」というような話があったな。

子どもは大好きな人には、自分に関心を持ってほしいと思っています。自分が何かをするたびにそれを見てほしいと思います。それが「見て見て」です。一番見てほしいのはやはり一番大好きなお母さんです。 位置No.462

子どもは遊んでもらったのが10分だったか10秒だったかはさほど問題にしません。しかし、10秒でも遊んでもらったか、全然遊んでもらえなかったかは(何十年先まで)問題にします。 位置No.592

おかっちの本「2か月でみるみる変わる! できる親子コミュニケーション59の習慣(発行・本分社)*1でもそんなことが書かれてたな。手が離せないときには「はいはい、あとでね」って言うけど、そのあとにちゃんと少しの時間でも良いから相手をしてあげる。

子どもが3歳になった頃から、親は急に抱っこをしなくなります。年齢で決めているのではありません。重くなるからです。
 子どももその現実を受け入れ、「もう抱っこしてくれないのなら、せめて手をつないでほしい」となり、今度は手をつないでもらいたがる、というわけです。 位置No.654

息子も時々「抱っこして-」とせがんでくるが、三歳にもなると確かに重い。それなりに身体も大きくなってるので「まだ抱っこしてるの?」感もあってちょっと恥ずかしいと思ってた。でも、そんなことを感じた上で抱っこしてと言わなくなるのなら、親父が頑張れる間は希望に応えてあげたいと思った。

「子どもの行動が少しでも望ましいものであったなら、それをそのまま言葉で言う」。とても効果があります。子どもはその行動を繰り返してするようになるからです。 位置No.865

子どもの毎日の行動の中で、望ましいものを見かけるたびに、さりげなく「ちゃんと○○できたね」と言ってみてください。次からもそうする確率が5倍跳ね上がります。叱っていたときとは大違いのはずです。 位置No.873

頭ではわかってるんだけどね。以外とできないんだよね。叱るべきところはきちっと叱る必要があるけど、もっと「できたいい面」に着目する必要があるな。減点方式じゃなくて、加点方式。

家では自分をさらけ出し、くつろぎたいもの。園ではきちんと行う、というのであれば、「やるべきときにはやる」というけじめのある子どもに育っているということで、むしろ喜ばしいことです。 位置No.1458

「○○君、ちゃんと××できましたよー」「えー、そうなんですか!?家では全然しないのにー」というのは我が家では結構あった。ちゃんと家でもしてくれよと思ってたけど、確かにそういう考え方もあるなぁ。

まとめ

さらさらっと読めてしまう。でも、自分と子どもの関係をあらためて見つめ直させてくれる。そんな本だと思う。

もっと子どもに優しくしてあげたいのに・・・と自己嫌悪に陥ったり、つらいと感じてる母親にはお勧めなんじゃないかと。最初から最後まで、「子どもはお母さんのことがどれだけ好きか」「母親は子どものことをどれだけ愛しているか」をたっぷりと感じることができると思う。

「母親は子どものことをどれだけ愛しているか」なんていうとちょっと大仰だけど、普段の自然な行動でその愛はしっかり子どもに伝わってると教えられると思うよ。

内容としては母親向けと思うけど、もちろん父親が読んでも十分ためになるよ!

おしまい。