- 作者: 家入一真
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2015/06/09
- メディア: Kindle版
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著者のことを知ったのは東京都知事選の時だったかな。なんか変わった人がいるなぁくらいの印象で、詳しく調べることも知ることもなかったけど、「なんだかとんでもない人」って気はしてた。
そんなこともあって、この本はなんだか読んでみようって気になったんだよね。
目次
第1章 こんな僕でも社長になれて
第2章 上場に向かって
第3章 カフェ経営者へ
第4章 決壊
第5章 逃走とリハビリの日々
第6章 「やさしいかくめい」の始まり
第7章 都知事選、そして新しい「居場所」へ
読んでみて
冒頭、
当時、僕はサラリーマンをしていたものの、中学二年から引きこもり、二十歳を過ぎても対人恐怖症気味だったこともあって、定時出社や同僚とのコミュニケーションが苦痛で仕方がなかった。サラリーマンを辞めたいがための起業。どちらかというと逃げ腰、後ろ向きの理由から至った「起業」だった。 位置No.86
「えっ?そんな理由で起業したの?で、成功したん??」と正直驚いた。
しかし、読み進めていくと周りの人にしっかりサポートされたからこその成功だったことがよくわかる。そういう、「人に助けてもらう」というか、「人をその気にさせる」ことができるというのがこの人の才能なんだろうなぁ。
才能とひと言で終わらしてしまうのはどうかと思うが、人に対する礼儀をきちんとしているからこそだろう。
名刺を頂いた方には、必ずお礼状を出していた。ご縁ができた方には季節の挨拶を欠かさないようにしたし、相手方におめでたい出来事があれば必ず花などを贈っていた。意外だと思われるかもしれないけど、僕はこうした礼儀は大切にしていた。 位置No.447
裏表のない正直な人。そんな感想を持った。
つらいときは後ろを向いてBダッシュ。
自分を守ってあげられるのは自分だけ。
会社に所属しなくたって、複数の会社から五万円ずつもらえばいい。
自分を切り売りして仕事をつくることもできる。 位置No.2517
著者の持論として紹介されてた上の文。無理せず自分に正直に、無理に肩に力が入ってない感じに惹かれる人も多いと思う。
そんなゆるいイメージの著者だが、下の様な持論をもってて、やはり流れの速いネットで成功するべくして成功したんだろう。
ウェブサービスで培った僕なりの経営哲学で、何ごともまずはリリースして、運用しながら様子を見てアップデートしたいのだ。時期を見たり、準備が整ってからではもう遅い。誰かが同じことを始めてしまったら負けなのだ。 位置No.1188
考える前にまず動き始めることを信条にもしてきた。だって、動く前に考えすぎると、その結果、面倒くさくなったり心配事ばかりが増えてしまって、何もできなくなるのがわかっていたから。実際に考えずに動いてはネット上で炎上したり批判されたりしたけど、でもそこから気づいたり反省したりして、あせらずに次の一歩に繋げればいいじゃないか、そう思ってきた。 位置No.3259
著者が面白いのは成功しただけじゃなく、大きな挫折もしてるってこと。そして、そこからそれなりに立ち直ってもいる。まさに波瀾万丈というかなんというか。
著者のやってることはいつでも「居場所をつくる」ことに繋がっている。自分のためのというだけではなく、居場所を探している他人のための場所。だからこそ、面白い人が集まってきて、新しいことができるのかもしれない。
単純だけど、少し著者のことを好きになった。
それにしても、一晩で300万使う夜遊びってどうやねん。。。
おしまい。